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絆に見守られて(本出版までの日々) その33 運命の電話

しばらくご無沙汰してました。
このテーマの記事もあと少しです。

晶惺さんに電話を入れ、こちらの方まで来てくれたのですけれど、その時はもう彼女も何の話かわかっていたようでした。
そう。
母の事もあり、自分の体も不安だし、できるだけ早く作品を完成させたいということ。
彼女には従妹が絵本を出したことを伝えたので、それに刺激を受けてることも多分見抜かれていたのでしょう。
そして私がそのために何を言いだすのかも。

彼女が何度も書き直しているシーンはいくつかありました。
その部分が歯抜け状態のまま、私が書く部分はどんどん進んでいました。
その上次のエピソードの所の決着シーン(これに関してはまだ出版していない部分になりますので、内容は書けません)が二人の間でなかなかまとまらず、私もその手前あたりで何度も書き直しをしている状態。
この状態が続くようでは、完成っていつになるんだろう。

そう切り出した私。
またしても彼女から原稿を取り上げようとしていました。
もう待てない、そう思ったのです。

「母はね、抗がん剤しなければ1年頑張れるかどうかっていう所らしいの。できれば母が元気でいてくれる間に本を出すめどが欲しいの。だから……」

言いだすのがその場になってもためらわれました。
言葉を濁す私に晶惺さんは待ったをかけました。

「それ以上言わなくていい。分かってるから。あやちゃんのしたいようにして。私への気兼ねはいらんから」

二人とも涙ぐんでいました。

こうして晶惺さんが書いていた部分は私に託されました。
ただし、彼女の意見もちゃんと言ってほしいと言うことを条件に。
これは私だけの作品ではないのですから、彼女にも何らかの形でかかわってほしいと思いました。

そんなミーティングの直後だったのです。

1本の電話が。
相手は文芸社のKさんという方でした。
実は従妹の絵本についていた読者カードに感想を書いて送っていたのです。
彼女の後押しになればいいな、彼女が続編も出せたら素敵だなと。
もののついでに、自費出版の資料でも送ってもらえないかな。
そんなこともちょっと考えて「あなたも何か出版したいものがありますか?」というアンケートのコーナーに丸を入れておきました。
そのことでの、お電話だったのです。

丁寧な言葉づかいで、もしよかったら原稿を読ませてください、というKさん。
まだ完成していないし、途中抜け落ちている状態ですけれど、と私。
それでもいいから、送ってもらえませんか、とKさん。

私の一存で決められない事情を話すと、ではそのパートナーの方と相談して、ということでとりあえず電話は終わりました。

すぐに晶惺さんへ電話を入れました。
二人ともが出版を本気で急ごうって思ったとたんのこの電話。
のってもいいかどうか、かなり迷いがありました。
でも彼女と話をしている間にだんだん、これはチャンスなのじゃないかと思えるようになってきました。
何かに導かれてという気がして。
それに絵本を出してる従妹がいます。
先に体験してくれてる人がいることが、Kさんを信じてみようと言う気になりました。


こうして二人で書いてきた物を、出版社の社員さん達に読んでもらうことになります。
その何日かのちにはまたKさんから電話。

「大作ですね。1冊にはまとまらないから、最初のエピソードの所だけ、うちの部署で読んでもらっての感想になりますが、数日後には送らせていただきます」

Kさんには先の方のエピソードまで読んでもらっていました。
どんな感想が来るのかたのしみでした。
ずっと二人だけの世界だった作品に他の方の目が入るのです。どんな評価がでるのか、どきどきしました。



伯母の葬儀のあった11月、つまり従妹に文芸社から絵本出版の話があった11月の1年後に当たる11月のことでした。




(つづく)




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テーマ : 雑記
ジャンル : 小説・文学

ご縁

人のご縁とはとても不思議で神様しか分からないのかもしれませんが、人生のポイントにちゃんと用意されているんですね。

出会いはあるかもしれませんが、それを育てるということは人間に託されている。
そう感じずにはいられませんでした。

また自身の環境に恨み心も持たずに居られる精神性の高さを感じます。
私もまだまだやれる!
そんな風に感じました。

生きて下さってありがとうございます。

Re: ご縁

kanaromaさんへ

ありがとうございます。
縁という物は、自分で用意できるものではないのですが、知らず種まきしていることはありますよね。
あとから、あの時こうしていたからつながったという。それに気づくかどうかは、それぞれに託されているのでしょうけれど。
生きることが面白いって最近になって感じ始めてます。
悲しいこと、辛いこともある代わりに、嬉しいこと、楽しいこともちゃんとある。
どんなことも受け入れてしまえば、気持ちも楽になるように思います。

そう。kanaromaさんもこれからの人です。
これでいいと思う時は、それ以上のびしろがないのかもしれないですよね。
まだまだやれると思うから、まだまだ伸びる力を秘めているのだと思いますよ。
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プロフィール

AYAKA

Author:AYAKA
「乳癌とエリちゃんに感謝。病気に負けない日々」を綴っていたあやにゃんです。

日々思うこと、自作小説の執筆裏話を中心にお届けします。
不定期更新ですがよろしくお願いします。

アメブロで、猫のウバとブログやってます。
http://ameblo.jp/ayatakelog/
(ウバのひとりごと)
リンクからどうぞ→




武美肖佳&龍未晶惺の名で、学生時代からの親友とこのたび文芸社から本を出版しました。

「DESTINY―遥かなる宇宙より―」
武美肖佳(たけみあやか)
龍未晶惺(たつみしょうせい)

四六版・並製268頁 
定価1,155円(消費税込み)
文芸社
ISBN978-4-286-12296-0

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