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絆に見守られて(本出版までの日々) その15 卒業後の私

幼いころから稽古事はいろいろさせてもらっていた私でしたが、正直な所どれも好きではじめたわけではありません。
短大を出ると本気でその稽古事の師範を目指すように言われていましたが、そのうちのいくつかは金銭的な理由であきらめざるをえませんでした。
それで中途半端な形でやめた物がいくつかあった中……。

短大を卒業したのち私は近所の書道の先生のアシスタントをしていました。
高校卒業までお世話になっていた書道教室は遠くなってしまったこともあり、獣医師の父が犬を診ていたお宅の奥さんが書道を教えているという事でしたので、その先生の助手的な仕事をさせてもらうことになったのです。

教室は3か所。
先生のお宅、宝塚、京都の長岡。教室がある日は1日仕事です。
書道教室では奥さん方の他に子どもたちも来ていました。
その合間に苦手な和裁を新たに習うことになりました。
町の大きな地主さん宅で、来ている人は年配の方ばかり。
一番若い人で母と同じくらいの方でした。
和裁の日は朝ご飯の後すぐにそこへ行き、夕方の5時までせっせと針を動かします。
苦手な私でも浴衣が縫えるようになりました。
もう一つ。母のお友達が地域のソフトボールチームをしていて、そのチームからお誘いを受けて参加することに。
ママさん選手ばかりの中、独身の二十歳の若輩者が仲間に入れていただいたわけです。
そんなわけで知り合い、友達の年齢層が広がりました。

それなりに充実した日々を送っていました。
でも満たされていたわけではなかったのです。

父には本を1冊出したことで、これで物書きの真似事はやめ、花嫁修業だぞ、と言われていました。
そう言い渡された日は大泣きして、続けたいと訴えましたが、聞き入れてもらえず、納得できない私はこっそり夜の間に布団の中で書き続けていました。

晶惺さんとも最初の内は連絡を取り、こっそり会っては続きのストーリーを練って。
しかし学生時代のようには書けません。
今までは毎日のように出会えたのですが、会うのも限られた時間になってしまいます。
そのうちに晶惺さんも就職が決まって、残業が多くなりました。
電話をしてもお留守が多く、細かい打ち合わせもできなくなってきました。

このまま、色んなおけいこ事と同じように中途半端な形で終わってしまうのかな。
何も形にならないまま。
そんな不安がむくむくと。
ちゃんと作家として世の中に認めてもらえたら、父だって分かってくれるだろうか。
父の事は大好きでしたが、受け入れられないこともありました。

女性は家にいて家庭を守るのが幸せなのだという考え方でした。
そのくせ自分は料理も大好きで、母と一緒に台所にたつこともしばしば。
そのことを指摘すると、私の夫になる人が父のような人とは限らないだろと、言います。
料理もできないような嫁では困る、と。
また夫になる人がいつも元気とは限らないから、習い事で師範の免許をとって、家で仕事ができるようにと言います。
だったら、作家になることも許してくれたらいいのに、と思いましたが、それは家にいるだけでできる仕事じゃないし、作品を通じて私という人間を世間にさらすことになる。そういうのは父親としては認められないと、そう言われてしまいました。

父と距離をおきたい。
そんなことをその頃の私は考え始めていました。
大学進学を目指していた弟が遠くの学校に入学を考えて、そうなると一人暮らしをするのだということが本当にうらやましくて、自分も男に生まれたかったとしみじみと思いました。

そんな頃、結婚の話がいくつか持ちあがります。
書道教室に来ている世話好きな奥さんが、いくつも話を持って来てくださいました。
そんなわけで卒業後1年もたたない頃、お見合いすることに。
そのお見合いで今の主人と出会うことになります。


(つづく)


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テーマ : 雑記
ジャンル : 小説・文学

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AYAKA

Author:AYAKA
「乳癌とエリちゃんに感謝。病気に負けない日々」を綴っていたあやにゃんです。

日々思うこと、自作小説の執筆裏話を中心にお届けします。
不定期更新ですがよろしくお願いします。

アメブロで、猫のウバとブログやってます。
http://ameblo.jp/ayatakelog/
(ウバのひとりごと)
リンクからどうぞ→




武美肖佳&龍未晶惺の名で、学生時代からの親友とこのたび文芸社から本を出版しました。

「DESTINY―遥かなる宇宙より―」
武美肖佳(たけみあやか)
龍未晶惺(たつみしょうせい)

四六版・並製268頁 
定価1,155円(消費税込み)
文芸社
ISBN978-4-286-12296-0

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